車いすの幅はどれくらい?通るのに必要な道幅についても解説!
車いすは、身体の移動の支えとなる重要なアシストツールです。
しかし、車いすを使う際には通行するために必要な道幅や、車いす自体の幅について正確に理解している人は多くありません。
老後を考えた時に家や廊下の長さはどれくらいか、実際に車いすが通るためにはどれくらいの幅が必要なのかわからない、と悩んでいる人は多く居るのではないでしょうか。
この記事では、車いすの幅について詳しく解説し、さらに、車いすが通るのに必要な最低の幅や、バリアフリーな環境の幅についても探ってみましょう。
車いすを使う人が快適に社会参加できるよう情報を紹介します。
目次
車いすの幅はどれくらい?
車いすの幅に関する基本的な情報は、日本工業規格(JIS)によって規定されています。
JISによる基本的な車いすの幅規定
この規格によれば、車いすの全幅は700mm以下、全長と全高は1200mm以下であるべきと書かれています。
車いすのサイズが一定の制約内に収まることで、利用者が安全かつ効率的に移動できるようになるからです。
また、車いすの幅や寸法が一定の規格に合致していることは、公共の場や建築物、交通機関においても適切なアクセスを確保するために重要です。
製造業者にとって、規格に基づいた設計と生産は効率的であり、市場に合格した製品を提供するのに役立つことになります。
ただし、車いすにはさまざまな種類が存在し、それぞれの用途に合わせた設計がされています。
車いすの種類による幅の違い
自走用車いすには標準型、座位変換型、スポーツ形、特殊型などがあります。
また、介助用の車いすも標準型、座位変換型、浴用型、特殊型などが存在することが特徴の1つです。
これらの異なる種類の車いすは、使用目的や利用者のニーズに合わせてデザインされており、そのため幅にも違いがあります。
実際の使用に合わせたサイズの選択
車いすの幅を選ぶ際には、具体的な使用目的や利用者の要件に応じて適切なサイズを選ぶことが重要です。
幅が狭すぎると通行が難しくなる可能性があり、幅が広すぎると扱いにくくなることが考えられます。
実際の使用を想定した上で、適切な車いすの幅を選ぶことが大切です。
車いすが通るのに必要な最低の幅は?
車いすが通るために必要な最低の幅について考えてみましょう。
日本国内の建築関係の現状を考慮すると、車いすが通りやすい幅として650mm以下が推奨されています。
しかし、実際に車いすが通れる最低の幅はさらに広く必要です。
車いすが通れる最低の幅は75cm
一般的な出入り口や通路において、車いすが通りやすい最低幅は75cmとされています。
これは、車いす使用者が快適に通行できる幅として一般的に採用されています。
しかし、車いす自体の幅が700mm以下であるため、75cmの幅で通ることは可能ですが、余裕を持つためにはもう少し広いスペースが望ましいでしょう。
車いすも通れるように、住宅だと90cm以上になっている
日本の住宅の場合、廊下の幅は一般的に約90cmで造られています。
これは、車いすが通るために必要な最低限の幅を考慮したものです。
車いすの幅が650mm以下である場合、車いすが通行できる最低の幅は750mm以上と言われています。
また、車いす使用者が乗った際の肘の張り出しなども考慮すると、750~800mm以上の有効開口幅が望ましいとされています。
公共の場所の幅
一般的な公共の場所や建物において、車いす使用者の利便性を考慮するためには、通路や出入り口の幅に特別な配慮が必要です。
通路や出入り口の幅は、車いすのスムーズな通行を可能にするために重要な要素です。
通常、公共の建物や施設では、最低限80cm以上の幅を確保することが求められています。
バリアフリーの場合は120cmは欲しい
バリアフリーな環境を整備する際には、より広い幅が求められます。
特にバリアフリー設計を重視する場合、通路や出入り口の幅は120cm以上が望ましいです。
この幅を確保することで、車いす使用者や他のモビリティ支援が必要な人々が快適に移動できる環境が実現します。
車いすに優しい社会をつくっていこう
この記事では、車いすの幅について詳しく解説しました。
日本工業規格(JIS)によれば、車いすの全幅は700mm以下、全長と全高は1200mm以下と定められていますが、実際にはさまざまな車いすの種類が存在し、幅や寸法に違いがあります。
車いすが通るのに必要な最低の幅についても探り、一般的な出入り口や通路での幅が75cmから90cm以上が望ましいことを紹介しました。
また、バリアフリーな環境を整備し、車いすに優しい社会を築くために、適切な幅の確保が重要です。
車いす使用者が安心して移動し、社会のあらゆる場所で自由に活動できるように、我々はバリアフリーな社会を共に実現していくべきでしょう。
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