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高齢化に伴い増加する「老老介護」。その原因や問題点と対策はどうなっている?わかりやすく解説します!

令和5年版「高齢社会白書」によると、2022年10月1日段階での65歳以上の高齢者は3,624万人で、総人口の29%を占めています。

少子化により若年人口が減ったことと相まって、高齢者が高齢者の介護を行う「老老介護」もよく見られるようになりました。

本記事では老老介護の定義や現状、発生した理由、問題点を解説したうえで、共倒れにならないような解決策はあるのか、わかりやすく解説します。

高齢化に伴い増加する「老老介護」。その原因や問題点と対策はどうなっている?わかりやすく解説します!

老老介護とは?

老老介護とは、高齢者が高齢者を介護している状態を指す言葉です。
ここでは、老老介護の定義やどのくらいの割合で発生しているかについてまとめます。

老老介護の定義

高齢者の定義は国や地域によってさまざまですが、世界保健機関では65歳以上を高齢者と定義しています。

この定義に照らし合わせると、65歳以上の高齢者が同年齢の高齢者を介護している状態を老老介護といってよいでしょう。

2022年の段階で高齢者は総人口の29%を占めていることから、老老介護は決して珍しい現象ではなく、身近で行われている可能性が高いとわかります。

どのくらいの割合で行われているのか

厚生労働省が発表した「国民生活基礎調査の概況」によると、介護を受ける「要介護者」のうち45.9%が同居している家族によって介護されています。

「要介護者」と介護している「同居の主な介護者」の年齢組み合わせを見ると、60歳以上同士の割合は77.1%、65歳以上同士では63.5%となっています。

すなわち、自宅で介護を受けている人の63.5%が老老介護の状態であるとわかります。
これをみると、もはや老老介護は特別なことではなく一般的に発生しうることだとわかります。

なぜ、老老介護が発生したのか

そもそも、なぜ老老介護の問題が発生したのでしょうか。
主な理由として3つの事柄を取り上げます。

寿命が延びたから

1つ目の理由は寿命が延びたからです。

高度経済成長期の1955年、男性の平均寿命は63.6歳、女性が67.75歳でした。
医療技術の進歩などにより平均寿命は大幅に伸び、2019年の段階で男性が81.41歳、女性が87.45歳に達しました。

寿命が延びたため、親が80代で子どもが60代という組み合わせも珍しくなくなりました。
これにより、子が親の面倒を見たとしても老老介護となる状態が発生したのです。

家族構造が変化したから

2つ目の理由は家族構成が変化したからです。

1つの世帯に親・子・孫が同居する三世代世帯の割合は年々減少しています。
かわって増大したのが単独世帯や夫婦のみの世帯です。

特に夫婦のみの世帯の場合、どちらかが要介護者となると老老介護となる可能性が高いといえます。

介護者の数が不足しているから

3つ目の理由は介護者の数が不足しているからです。

多くの介護施設で従業員が不足しているため、介護サービスの資源が潤沢であるとはいい難い状態です。
そのため、介護を受けにくいという問題があるのです。

老老介護の問題点

ここまで、老老介護の現状についてまとめました。ここからは3つの問題点について解説します。

介護に時間がとられる

1つ目の問題点は介護に時間がとられることです。

一般的に、高齢になればなるほど身体の自由が利かなくなり、介護が必要となります。
要介護度が高まるにつれ、介護の必要度が高まるため、介護する側の時間がどんどん取られ、自分の自由な時間が無くなってしまいます。

精神的・肉体的な疲労が蓄積する

2つ目の問題点は精神的・肉体的な疲労が蓄積することです。

要介護者の中にはストレスのはけ口として、介護してくれている介護者を非難する人がいます。
自分の時間を割いて介護しているのに、心無い言葉を言われてしまうと精神的に消耗してしまうでしょう。

もちろん、身体を動かしたり排泄介助をしたりするのは肉体的にも大変な作業ですので、心身ともに疲労が蓄積しやすいのです。

「共倒れ」が発生する

老老介護の一番の問題点は「共倒れ」です。

介護される側も、介護する側も高齢ですので心身の負担が強くなりすぎると、介護者も疲労困憊してしまいます。
その結果、介護者がダウンしてしまい、要介護者の生活がままならなくなってしまうこともあるでしょう。

老老介護の解決策はある?

さまざまな問題を抱える老老介護ですが、解決策はあるのでしょうか。
今回は2つの解決策を紹介します。

予防したり状態の悪化を遅らせる

最もよい解決策は「要介護者」の状態にならないよう、心身の健康を保つことです。
要介護状態に陥る前に、生活習慣を改善して健康寿命を延ばしましょう。
また、介護が必要な状態となっても運動するといった対策をとることにより、寝たきり状態を回避できます。
認知症を予防するための脳トレも有効な対策です。

病院や介護サービスを頼る

病院や介護サービスといった第三者を頼ることも重要な解決策です。
「家族がいるのに介護サービスを利用したくない」といった声もあるかもしれませんが、高齢者が高齢者を抱え込む老老介護は非常にリスクが高いものです。

介護サービスを利用できる状況であれば、積極的に活用し、少しでも負担を軽減して「共倒れ」を防ぐことが肝心なのです。

まとめ

今回は老老介護についてまとめました。
高齢化が進む中、高齢者同士で介護しあう老老介護は珍しいものではなくなりました。
もはや、かつてのように介護を家族だけで行うのは困難です。
病院や介護サービスを積極的に利用し、共倒れを防ぐことこそが重要ではないでしょうか。

 

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